2016年3月6日日曜日

こだわりのお店「mont plus(モンプリュ)」①

元町駅で下車し、賑やかな駅前から徒歩約3分。ゆっくりとした時間が漂う栄町通に佇んでいるケーキ屋さん。

神戸には沢山の洋菓子店があります。
明治元年、神戸港開港と同時に洋菓子は神戸に輸入されました。それから2年後、外国人居留地にフランス人によって初の欧風ホテルが開業し、外国人客向けの本格的なデザートとして、洋菓子が作られるようになりました。

当時の洋菓子は、庶民の手になかなか届かない高級品でした。

しかしその後、国内ではほとんど見られなかった卵や砂糖などが、外国人のニーズにより大量に輸入されるようになりました。そんななか、フランス・ドイツ・イギリスなど、各国から来日した人々が神戸に定住するようになり、母国の様々なお菓子をつくり始めたのです。

神戸に数ある洋菓子店、その中でも特に人気店の「patisserie mont plus(パティスリーモンプリュ)」に伺い、シェフパティシエの林周平さんに話を聞くことができました。


まずお店に着くと、パッと目に付く大きな看板がありました。
水色の淡い色に映える茶色い文字が印象的です。この看板はフランスで焼き上げたタイルで出来ているそうです。
そこには「monter au plus haut du ciel」の文字が……これは、「mont plus(モンプリュ)」の正式名前だそうです。
林さんに、その由来を聞いてみました。

monter au plus haut du ciel は空高く舞い上がるという意味。正式名所が長いので、mont plus(モンプリュ)というのは所々からとって、あだ名のようなイメージで作りました。
看板のフレンチブルーは空で、茶色いマロンカラーは大地の色をイメージしました」

中に入ると、店内の様子はアットホームな雰囲気で、なにかこだわりがあるのかを聞いてみました。

「もしフランスに昭和というタイトルがあったらという感じで作りました。
店内からキッチンが見えるようにしたのは、中からお客さんの顔が見えるようしたかったからです。あとは、清潔感をもたせるためですね」

林さんの作るケーキは、どれもシンプルでありながらインパクトがあると感じた私は、ケーキを作る上でのこだわりを聞きました。

すると、意外な回答が返ってきました。

「一番は丁寧につくること。見た目よりも、味に一番こだわっています。昔は見た目にこだわっていましたが、今は味を邪魔するものをなくしています」

味を第一に考える林シェフ。
mont plus(モンプリュ)」が長く愛されるのには、こうしたこだわりが沢山あるからなのではないでしょうか。

ちなみに林さんのおすすめケーキは「ムラング・シャンティ」「ヴァランシア」「アリ・ババ」と「ピュイ・ダムール」だそうです。


 次回は、そんなこだわりのケーキを実際に食べてみたいと思います!

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