2016年2月14日日曜日

ルミナリエを見守るひと~警備員の視点から~(前編)

 私は、ルミナリエで一味違った体験をしました。
遊びに行ったわけではなく、警備員のお仕事として行ったのです。

今回のルミナリエのテーマは「心のなかの神戸」。今年は21回目の開催らしく、毎年「今年は開催されないのでは?」という声のなか、無事開催されました。
また今回から、白熱電球からLEDに変わったそうです。

私自身、警備員としてルミナリエに行くのは2回目で、前回と同じ仕事内容だったのですが、昨年とは違い、風がとても強く、ビル風に襲われながらの作業となってしまいました(寒かった……)。


写真にある白い鉄柵を組み立て、お客さんの通るルートを作るのが私の仕事内容です。組立は単純だけれど、面倒で、重さも2030キロあり、私も他の警備員さんも息を切らしながら、汗だくで作業をしました。

白い鉄柵を約100個ほど組み立て、道路の脇に置いていきました。車の交通規制の時間になるまでは、白い鉄柵に不備や異常がないか、最終確認をしました。
それを終えれば、車の交通規制の時間になるまで待機です。

交通規制が入ると、白い鉄柵を道路の脇から引っ張って、ルートを作ります。
警察官の合図が出るまでは、鉄柵を出すことができません。
合図が出る5分前には、どの警備員も鉄柵を出す準備をするのですが、ここから鉄柵を出すまでの間、警備員さんたちはなんともいえない張り詰めた空気に支配されます。

また、周りの歩行者の方々もその緊張感を察するかのように、静かに立ち止まります。この間だけ、毎日にぎやかな三ノ宮の町は嘘のように沈黙に包まれます。

「出せーーーーーっ!」警官から指示が出されました。警備員は「ギーーーー」と「ガラガラガラ」と金属音を響かせながら、重い鉄柵を引きずり、お客さんの通るルートを作っていきます。
これで、あとはお客さんが安全に通れるように整備をしたり、途中で割り込みが入ってこないように立っている作業です。

「お疲れ様です」

と声をかけていただいた時が、寒いなか仕事をしてよかったと思う時でした。

(後編に続く)

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