2016年3月30日水曜日

神戸を「あるいとう」

漫画『あるいとう』の取材に行きました。

『あるいとう』とは集英社の『マーガレット』という雑誌で連載されていた漫画で、神戸・北野の港を見下ろす坂の街が舞台になっています。
生まれた直後に、阪神淡路大震災でお母さんを亡くした主人公・くこ。
「強く朱るくたくましく」という、お母さんの願いどおりの大人になりたくて、顔で笑って心で泣いて、悩みながら成長していく女の子の物語です。
この作品には北野の印象的な風景があらゆる場面で描かれています。

今までこの漫画を読んだことがなかったので、まずは読んでみようと思い、作中に登場するアトリエ「MuMu」のモデルになったお店で全巻読みました。


上の写真がモデルになった画廊喫茶gigiです。

アップルサイダーと魔女のケーキを頼みました。
魔女のケーキは、ドイツの菓子パンのシュト-レンに生クリームとメープルシロップをかけたものでした。
生地にドライフルーツなどが入っていて、サクサクした食感もありとてもおいしかったです。
注文したものを持ってきてもらうときに、オーナーの方が机に置いていた『あるいとう』を見て、「これ僕なんですよ~」と登場人物の一人を指して声をかけてくれました。
「今から全部読んでいろいろ巡ってきます」と答えると、「僕の作品ではないけれど、いろんな人に読んでもらえて嬉しい」とおっしゃっていました。
数時間かけて一気に読んでお店を出るときには『あるいとう』のポストカードをくれました。

お店を出てからは、本編に出てきたいろいろな場所を巡りました。

この写真は2巻の表紙になった場所です


この日、初めて北野に行きましたが、同じ神戸でも三宮の辺りとは全く雰囲気が違っていて、まるで外国のようでした。
今まで北野はおしゃれなスタバと異人館がある場所というぐらいのイメージでしたが、実際行ってみると、雑貨屋さんやカフェがたくさんあり、観光客もたくさんいて1つの観光地であることがわかりました。
景観を守るためにコンビニのロゴも普通と少し違っているのも印象的でした。

北野という街は、古来から交通の要所として知られていました。
明治20年頃から大正時代初期にかけて、北野町から神戸山本通にかけて異人館建築ブームとなり、100軒以上の異人館が建てられました。
そのため、現在のような異国情緒溢れる街になったのです。

この作品を読んで、神戸は景色もきれいでおしゃれなイメージがあったけど、くこのような人がたくさんいる街でもあるということを改めて認識することができました。
この日はあまり時間がなくて、数ヵ所しかまわれませんでしたが北野がどんな場所なのか知ることができました。
また機会があれば行ってみたいと思います。

神戸を舞台にした作品は他に、『神戸在住』、『ホタルの墓』などがありました。

0 件のコメント:

コメントを投稿